【第1章】損切りは“価格”じゃない—割れたら終わり
結論:「◯円下がったから」では切らない。
“ここを割れたら上昇否定”という崩壊ポイントで切る。
目次
まずはここだけ覚える
- シナリオ=「上がるはず」「ここまではOK」という自分の計画
- 損切り=その計画が壊れたらやめること
- 決め方=どこを割ったら(超えたら)計画が無効化されるかを先に決める
用語ミニ解説
- 支持線(サポート):下げ止まりやすい線。割れると弱い。
- 抵抗線(レジスタンス):上げ止まりやすい線。超えると強い。
- 出来高帯:その価格帯でどれだけ取引があったか。太い帯は“壁”になりやすい。
「価格だけ」で切ると起きること
- 一瞬のノイズで損切り → すぐ戻って悔しい
- 逆に、重要ライン割れでも粘って大きく損を広げる
→ 価格ではなく“場所(文脈)”で決めるのが正解。
重要ラインを見つける3ステップ(初心者向け)
- 時間軸を上から見る:日足→5分足
- 線を引く:直近で何度も止まった安値/高値に水平線
- 無効化を文章化:「この線を終値で割ったら損切り」
ノイズ対策:ヒゲ対処として終値基準にするか、2〜5ティックの余裕をとる。
実例イメージ:川崎重工で「8,800円」に置けた理由
「8,800円を明確に下回る=上昇シナリオが壊れる」と判断できたから。
- 直近の押し安値に近い
- 出来高帯の下端で、割れると薄いゾーンに落ちやすい
- レジサポ転換の境界
→ 結論:**“金額”ではなく“構造が壊れる場所”**だから切る。
そのまま使えるIF-THENルール
IF 支持線(例:8,800円)を終値で割った
THEN 逆指値成行で全株撤退
IF 支持線で反発できず「安値切り下げ」を確認
THEN 半分撤退 → 次の足でも戻せなければ残りも撤退
注文の選び方(かんたん)
- 逆指値 成行:確実に逃げたい。板が薄いと滑るが生還優先。
- 逆指値 指値:滑りにくいが約定ミスの恐れ。余裕幅を広めに。
チェックリスト(エントリー前に10秒)
- どの線を割れたら計画が崩れる?(価格をメモ)
- 判定は「終値」or「タッチ即」?(どちらか固定)
- 逆指値は置いた?(成行/指値の種別も決定)
- 余裕幅(2〜5ティック or 0.3〜0.5%)を入れた?
まとめ
- 損切りは「いくら負けたか」ではなく、計画が崩れたらにする。
- 重要ラインを先に決め、割れたら機械的に実行。
- これで感情に振り回される回数が激減します。
免責:本記事は学習目的の一般情報です。投資判断はご自身の責任で行ってください。
