「銘柄の選び方はなんとなく分かるけど、損切りや利確のラインをどう決めればいいか分からない……」
この記事では、そんな初心者さんに向けて、
僕が実際のトレードで使っている「1Rルール」と「口座1%ルール」をベースに、
損切り・利確ラインの決め方を具体的なステップでまとめます。
なぜ“なんとなく損切り・利確”が危ないのか
- よくある失敗パターン
- 「見ていられないから成り行きで…」が危険な理由
- お小遣い投資こそルールがないと続かない
1R(ワンアール)と口座1%ルールとは?
1Rとはなにか
- 1回のトレードで「許容する損失額」のこと
- 例:1R=5,000円/1万円…など
口座1%ルールとは?
- 口座残高の1%までを「1回の最大損失」にする考え方
- 例:口座残高100万円 → 1%=1万円が最大損失
損切り・利確ラインを決める具体的ステップ
ここからは、実際にぼくが使っている手順をもとに、
損切り・利確のラインを決める流れを「4ステップ」でまとめます。
前提として使うルールは2つだけです。
- 1回のトレードで許容する損失額=1R
- 1Rは「口座残高の1%まで」にする
STEP1:口座残高から「1回の最大損失額(1R)」を決める
最初に決めるのは「この1回のトレードで、いくらまで負けてOKにするか」です。
- 例:口座残高が100万円の場合
- 1%=1万円
→ このトレードで負けてもいい上限を「1R=1万円」と決める
この「1R=1万円」を先に決めておくと、
- どんな銘柄でも
- どんな株価でも
「1回で飛んでいくお金」がだいたい同じになるので、
メンタルがかなり安定します。
STEP2:チャートから損切りライン(価格)を決める
次に、「どこまで下がったら間違いだったと認めて損切るか」をチャートから決めます。
- 配当・決算後の安値
- 直近の押し安値(サポートライン)
- 25日線・75日線など、崩れたくないライン
など、自分なりの「ここを割ったら一度撤退したい」というポイントを決めます。
例として、
- 銘柄Aの現在値:5,000円
- 「直近安値4,900円を割ったら損切りしたい」と決めた場合
このときの1株あたりのリスクは、
- 5,000円 − 4,900円 = 100円(これが1株の損失幅)
となります。
STEP3:損切りラインから「株数」を逆算する
ここで、STEP1とSTEP2を組み合わせて株数を決めます。
- 1回の最大損失額(1R):1万円
- 1株あたりの損失幅:100円
このときの「買っていい株数」は、
- 1万円 ÷ 100円 = 100株
となります。
この計算をちゃんとやることで、
- 「なんとなく100株買う」
- 「気分で300株いってしまう」
といった暴走を防ぎやすくなります。
STEP4:エントリー価格と損切り幅から利確ラインを決める
最後に、「何R取りにいくか」を決めて利確ラインをセットします。
さきほどの例では、
- エントリー:5,000円
- 損切りライン:4,900円(−100円=1R)
- 株数:100株(1R=1万円)
なので、
- 2R(2万円)取りにいく場合
- 1株あたり+200円の利益
- 利確ライン:5,200円
- 3R(3万円)取りにいく場合
- 1株あたり+300円の利益
- 利確ライン:5,300円
というように、
「何R取りにいくか」から利確ラインを逆算して決めます。
この4ステップを毎回のトレード前にやっておくと、
- エントリー前に「負けパターン」と「勝ちパターン」がハッキリしている
- 感情ではなく「決めた数字」で損切り・利確がしやすくなる
というメリットがあります。
※あくまでぼくが実践している考え方であり、
特定の銘柄の売買をすすめるものではありません。
実際の投資判断は、ご自身の判断と責任でお願いします。
日本郵船のトレードで実際にどう決めたか
ここからは、実際にぼくが日本郵船(9101)をトレードしたときの例を使って、
1Rと口座1%ルールをどう使ったかを具体的に見ていきます。
このときのざっくりとした条件はこんな感じでした。
- エントリー価格:5,100円
- エントリー株数:100株
- 配当落ち+決算前の売られ過ぎ局面
- 25日線タッチ付近までの「初動だけ」を取りにいく狙い
※ここからの数字は分かりやすくするための一例です。
ご自身の口座では、そのときの残高に合わせて置き換えてみてください。
1R(最大損失額)を先に決める
当時の口座残高が仮に100万円だとすると、
- 口座1% = 1万円
なので、
- 1R(1回の最大損失額)=1万円
と決めてトレードしました。
「この1回で負けてもいい上限は1万円まで」と決めておくことで、
どの銘柄を触っても“1回のダメージ”が同じくらいに揃えられます。
損切りラインをチャートから決める
次に、チャートを見て
- 「ここを割ったら、今回のシナリオは一度ナシ」と考えるライン
を決めます。
日本郵船のケースでは、例として
- エントリー:5,100円
- 「直近安値の5,000円を明確に割ったら撤退」
というイメージで、
- 損切りライン:5,000円
と設定したとします。
このときの1株あたりのリスク(損失幅)は、
- 5,100円 − 5,000円 = 100円
です。
損切りラインから逆算して株数を決める
あとは、決めた1R(1万円)と1株あたりのリスク(100円)から、
買っていい株数を逆算します。
- 1R(最大損失額):1万円
- 1株あたりのリスク:100円
なので、
- 1万円 ÷ 100円 = 100株
が、この条件で買っていい上限の株数になります。
実際にこのときも、エントリーは5,100円×100株にしていました。
利確ラインは「何R取りにいくか」で決める
損切りラインと株数が決まったら、次は利確ラインです。
この例だと、
- エントリー:5,100円
- 損切りライン:5,000円(−100円=1R)
- 株数:100株(1R=1万円)
なので、
- 2Rを狙うなら
- 1株あたり+200円
- 利確ライン:5,300円
- 3Rを狙うなら
- 1株あたり+300円
- 利確ライン:5,400円
というように、「何R取りにいきたいか」から逆算して利確を決めます。
日本郵船のトレードでは、実際には
- エントリー:5,100円
- 利確:約5,220円付近
で手仕舞いしていて、1株あたり+120円、100株で+12,000円、
およそ1.2R(+1.2万円)の利益で完結させました。
「本当は2R以上を狙いたいけれど、
決算をまたぎたくない」「地合いが怪しい」といった理由があれば、
フルターゲットの手前で利確して“1R以上は確保”という判断もアリだと思っています。
このように、
- 最初に1R(最大損失額)を決める
- チャートから損切りラインを決める
- その幅から株数を逆算する
- 何R取りにいくかで利確ラインを決める
という流れにしておくと、
- 「なんとなく100株」で入らなくなる
- 損切りも利確も“決めた数字”に従いやすくなる
ので、感情に振り回されにくいトレードになっていきます。
よくある悩みとQ&A
Q. 損切りラインを割ったけど、すぐ戻りそうな気がする…
A. 正直、ぼくも一番グラつくポイントです。「もう少しだけ様子を見たい」と思った瞬間に、1Rルールが効かなくなります。
この記事では、「決めた損切りラインを明確に割ったら、一度は問答無用で切る」と決めています。
もしそのあと本当に戻っていくなら、
- 「ルールを守って負けた1R」
- 「ルールを破って大きく負ける未来」
のどちらを選ぶか、という話だと割り切るようにしています。
一度切ったあとで、もう一度シナリオを立て直して入り直すこともできます。
Q. 1%ルールだと「株数が少なすぎてつまらない」と感じる
A. これはめちゃくちゃ分かります。ぼくも最初は「こんな少ない株数で勝っても意味あるのかな」と感じていました。
ただ、「面白さ」よりも「生き残ること」を優先すると考えるようにしています。
口座が大きくなれば、1%の金額も自然と増えます。
最初のうちは「練習モード」と割り切って、
- 1Rを小さく設定して、とにかくルール通りに損切り・利確を繰り返す
- ルールを守れる期間が長くなってきたら、少しずつ1Rの大きさを上げていく
という順番の方が、長く続けやすいと感じています。
Q. 含み益が出ると、どこまで伸ばせばいいか分からなくなる
A. 含み益が出たときは、「どこまで伸びるか」よりも先に、
「最低でもどこまでは残したいか」を決めるようにしています。
具体的には、
- まずは1R以上の含み益になったら、建値より少し上にストップを切り上げる(負けトレードからは卒業)
- 2R・3Rを狙うなら、「どこまで伸びたら半分利確するか」「トレーリングストップをどこに置くか」を事前に決めておく
というイメージです。
「とりあえず上がるだけ見ておく」だと、結局どこでも利確できなくなるので、
“最低ライン”と“欲張りライン”を最初から決めておくようにしています。
明日から使えるチェックリスト
最後に、「なんとなく損切り・利確」から卒業するために、
エントリー前にチェックしておきたいポイントをまとめておきます。
トレード前に、次の項目を1つずつ確認してみてください。
- [ ] いまの口座残高から「1回の最大損失額(1R)」を決めた
例)口座100万円 → 1R=1万円(1%) - [ ] チャートを見て、「ここを割ったら撤退する」という損切りラインを価格で決めた
例)直近安値/サポートライン/移動平均線など - [ ] エントリー価格と損切りラインの差から「1株あたりの損失幅」を計算した
- [ ] 「1R ÷ 1株あたりの損失幅」で、買っていい株数を逆算した
- [ ] 「今回は何R取りにいくか」(例:1.5R、2R)を決めたうえで、利確ラインを価格で決めた
- [ ] 損切り・利確ラインを、エントリー前に注文(逆指値・指値)として入れておいた
最初から完璧にできなくても、
「1Rだけは必ず決める」「損切りラインだけは決めてから入る」など、
1〜2個だけでも習慣にすると、トレードのブレが少しずつ減っていきます。
まとめ
損切り・利確のラインは、「なんとなく」「その場の気分」で決めていると、
気づいたら口座残高がじわじわ削られていきがちです。
この記事でお伝えしたポイントは、たったの3つです。
- 1回のトレードで許容する損失額(1R)を、口座残高の1%までに決める
- チャートから「ここを割ったら一度やめる」という損切りラインを先に決める
- 損切りラインと1Rから株数と利確ラインを逆算する
日本郵船のトレードのように、
「1R=いくら」「何R取りにいくか」を数字で決めておくと、
エントリー前に“負け方”と“勝ち方”がはっきりしてきます。
いきなり完璧を目指す必要はないので、
- まずは「1Rを決める」だけ試してみる
- まずは「損切りラインだけはチャートで決める」と決めてみる
といった形で、少しずつ自分のトレードに取り入れてもらえたらうれしいです。
このブログでは、実際のトレード修行録も含めて、
同じ考え方をどう使っているかを今後もまとめていきます。
気になる方は、あわせてトレード記録の記事も読んでみてください。
