【第9章】ルールを数字化・自動化して迷いを減らす
結論:“決める”は人、“実行する”は機械。
ルールを数字に落とし、ツールで自動化すれば、感情の出番は激減します。
目次
1. 数字化の原則(文章→数値→注文)
- 文章:「この線を割れたら切る」
- 数値:S=◯◯円(終値基準/タッチ即)、バッファ=◯ティック
- 注文:逆指値(成行/指値)S±バッファ をエントリー前にセット
大事:S(崩壊点)は動かさない。 調整は株数で。
2. 発注を自動化(OCO/トレールの型)
OCO(先行利確+損切りを同時に)
- 先行利確:
E + 1R(または+◯円) - 逆指値:
S − バッファ(買いの場合) - ヒット後:逆指値を建値へ即時変更(アラートで忘れ防止)
トレーリング(残り玉を伸ばす)
- 基準は1つに固定:
- スイング安値−5円 か
- 5分足EMA20終値割れ
- 更新の頻度:確定足ごと(ヒゲでの無駄約定を防止)
IF-THEN
IF 先行利確が約定
THEN 逆指値を建値へ上げ、以後はプラス圏のみで決着
IF トレーリング基準(例:直近押し安値−5円)を割れ
THEN 成行で残玉を手仕舞い(追いかけ禁止)
3. スリッページ&手数料は“前倒し吸収”
- 幅に +1〜3ティック上乗せして計算
- 許容損失から見込み手数料(往復)を差し引く
→ 詳細は第2章の**「ちょい足しで吸収」**を採用
4. 取引日誌で“遵守率”をKPIにする
テンプレ(コピペOK)
## 取引記録
- 銘柄/日時:
- セットアップ(狙い):
- S(崩壊点)/根拠/バッファ:
- E(エントリー)/先行利確/トレール基準:
- 実行:OCO/逆指値/建値移動(はい・いいえ)
- 結果:R( )/ 先行利確(達成/未達)/ トレール約定(はい/いいえ)
- 感情:焦り/欲/恐怖(0〜5)
- 学び一行:
週次サマリー(数値化)
- 遵守率=「IF-THENどおり実行」÷「総トレード」
- R合計(取ったR−失ったR)
- 連敗ストップ率=「2連敗で終了できた割合」
IF-THEN
IF 遵守率 < 80%
THEN 翌週はサイズを70%に落とし、チェックリストを強化
5. アラート運用(見逃しをゼロに)
- 価格アラート:先行利確・抵抗帯・崩壊点S
- 時間アラート:経済イベント前は“手仕舞いorサイズ半分”通知
- 連敗アラート:アプリに「本日終了」を自分宛て通知
6. スプレッドシート自動計算(式まとめ)
- 許容損失
L = A * r - 幅
D = ABS(E - S) + slip(slip=想定スリッページ) - 株数
= FLOOR( MIN( L / D , A / E ), 単元 ) - 先行利確
= E + 1R(買い) - 建値移動フラグ
= IF(先行利確約定, TRUE, FALSE) - トレール価格(スイング方式)
= 直近押し安値 - 5
使い回し用:A(資金)/ r(%)/ E / S / slip / 単元だけ変えればOK。
7. 失敗を減らす“保険ルール”
- 2連敗で終了(第3章)
- イベント前はサイズ半分 or 同日持ち越し禁止
- 板薄銘柄は建値移動を早め(先行利確が付いたら即)
IF-THEN
IF 2連敗 or デイリー上限超過(3R/3%)
THEN その日は終了し、日誌を先に書く
まとめ
- 数字化(S/バッファ/先行利確/トレール)→ 自動化(OCO・逆指値・アラート)→ 記録(遵守率)。
- “判断は人、実行は機械”で、感情を排除しつつ伸ばす時だけ伸ばすが実現します。
- 明日からは、テンプレとIF-THENを“そのまま”使ってください。
免責:本記事は学習目的の一般情報です。投資判断はご自身の責任で行ってください。
